7-3. ベクターの能力にかかわる機能性配列
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1) マルチクローニング部位
マルチクローニング部位(multi-cloning site:MCS)
ベクターの1ヶ所に、人為的な操作によって複数(数個~20個以上)の制限酵素認識部位を密集させたもの
ポリリンカーともいう
MCSがあることでインサートの挿入や切り出しが容易になる
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2) 制御配列
発現の制御
ベクターには以下のための制御配列が必要
マーカー遺伝子発現にかかわる転写
e.g. プロモーター、転写の活性化、抑制配列/オペレーター
転写後修飾
e.g. スプライシング
翻訳
e.g. リボソーム結合配列
組込んだDNAをin vitroで転写できるように、ファージRNAポリメラーゼ用のプロモーターを組込んだ転写ベクターというものもある
増幅などの制御
増幅可能ベクターには、染色体、ファージやウイルス、あるいはプラスミドの複製起点oriがあるが、複数の生物種の中で増幅できるシャトルベクターは、使用宿主生物に該当する複数のoriをもつ
通常は大腸菌のoriとそれ以外のoriを含ませる
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ファージやウイルスが増えるためのゲノム環状化、あるいはタンパク質殻への包み込みに必要な配列が置かれる場合もある